住まいの資産価値を考えるとき、経年劣化によってどうしても価値が下がってしまう建物と違って、土地の場合は経年による物理的劣化は生じません。土地の価値を決めるのは需要と供給のバランスです。
 例えば、かつて人口が急激に増加していた時代は、人々は広い土地や環境を求めて郊外に移住し、郊外の土地価格を押し上げました。しかし、人口減少・高齢化が進行する中で、デフレ経済が長期化し、都心の地価が大きく下落。都心の住宅が購入しやすくなったことで都心回帰が進み、郊外住宅地の地価が低迷する反面、都心の地価は急速に回復しています(地価の二極化)。また、多くの自治体がコンパクトシティ構想を掲げ、都心部の活性化に努めていることもあり、都心の優位性が今まで以上に増しているのが現状です。 なかでも都心部の主要駅周辺となれば、商業施設が多く集まり、病院や行政施設などへのアクセスにも便利。ターミナルとして、学校や職場など多方面へのアクセスもしやすく、居住エリアとしても幅広い年代の人々から支持されています。人口減少・高齢化が今後も進行すると考えられることからも、都心の「駅近」という立地の資産性は、今後長い目で見ても落ちにくいと考えられます。

 タワーマンションと言えば、特に地方都市においては地域のランドマークにもなり、そこに住むということがステイタス感を生むことは間違いありません。「タワーマンションだから住みたい」というオンリーワン・ニーズも少なくはないはずです。
 それと同時に、重要なのがタワーマンションという大規模開発の希少性やメリットです。都心部立地なら特に、大規模な開発には10年単位の時間がかかることもあり、タワーマンション自体が乱立する可能性は低いため、その分、希少性も高くなります。希少性の高い不動産は需要が優るため市場価値は高まります。加えて、住戸数の多い大規模マンションとなれば、スケールメリットによる仕上・設備のグレードアップ、共用施設の充実といった付加価値メリットを享受できます。高層階からの眺望なども含め、タワーマンションならではの付加価値も、資産価値につながる魅力です。

 賃貸という不動産活用を考える場合でも、重要なのは需要と供給のバランスです。「駅近」という条件は一般的に市場ニーズが高く、「借りたい」という人が多いため、家賃も安定傾向で、場合によっては築年数を重ねても上昇しているケースもあります。比較的グレードの高い分譲物件は、転勤を伴う全国区企業の会社員などの需要が見込まれるからです。加えて「タワーマンション」という付加価値を考えれば、「借りたい」というニーズをより多く拾うことができるかもしれません。
 相続税対策や、災害を考えての資産分散など、地方都市のマンションにも注目が集まる昨今、不動産投資を考えるなら、経験のない買い方や、土地勘のないエリアでの運用で失敗することがないよう、まずはきちんと仕組みを学び、必要に応じて不動産鑑定士などの専門家に相談しながら、購入を検討していきたいですね。